本記事のポイント

①英語の発音が上手くなればスピーキングだけでなくリスニングも上達する
②発音上達のポイントは、発音記号の理解とSiriやアプリを活用すること
③発音は結構短時間で矯正可能

発音は英語を話す上でとてつもなく重要です。

発音が下手でも伝われば良いと考えている人は多いと思いますがが、下手のレベルにも限度があります。

私自身、最近までは発音について殆ど気にすることはなく、単語を覚える時も、Environmental=エンビロンメンタル、Actually=アクチュアリー、というように全てカタカナ読みで発音していました。

しかしある時、ネイティブスピーカーに「ホーン(horn)」「ウォーター(water)」「アースクエイク(earthquake)」等の単語を言ったところ全く理解してもらえなかったことがきっかけで、正しい発音の必要性を痛感し、考え方が変わりました。

せっかく覚えた何百、何千、何万という英単語を相手にしっかり理解してもらう為にも、最低限の発音レベルは必要です。今でもジャパニーズアクセントはあっても良いとは思っていますが、減らす努力は絶対に必要です。そうしないといざ英会話する時にきっと悔しい思いをすることになります。

発音練習は1週間もすれば十分効果がありますので、発音が下手な人は真っ先にでもやるべきです。

典型的なジャパニーズアクセントの私の場合、1日で成果を感じ、一週間継続して練習をすることで大分発音を矯正することができましたし、正しい音を理解することでリスニング力も向上しました

以下に発音練習のポイントとおすすめの勉強法を紹介します。

発音練習のポイント

ジャパニーズアクセントの人が発音練習をする際のポイントは大きくわけて、①発音記号の理解、②口や舌の動かし方の把握、③AIを活用した発音チェックの3つです。

Step1: 発音記号の理解

英語の発音は母音・子音あわせると44種類あり、下図のように、国際音声学会という組織がこれら44種の音について、発音記号「IPA(International Phonetic Alphabet)記号」を定めています(図はBritish Councilから引用)。

これらの記号を覚えることが、発音練習の出発点となります。

これらを覚えれば、感覚ではなく、理論的に発音を理解できるので、発音練習が捗るようになります。

ちなみに、モノマネが得意な人や、耳が良い人は発音練習せずとも英語の発音が綺麗な傾向がありますし、わざわざ発音記号を覚える必要はないかもしれません

Step2: アプリを駆使して口や舌の動かし方を把握

口や舌の動かし方を学ぶ方法として、アプリを使うと便利です。

最近は、各種発音記号について細かい動画解説がついた発音練習アプリが多数利用できますので、これを是非利用しましょう(おすすめのアプリは後述)。

ただしアプリのデメリットとして、こちらの舌の動きや発音を直してもらうことはできないので、自分自身で正しい舌の動かした方・音に気づく必要があります。

アプリ内の動画で「舌の先端を上前歯のすぐ後ろの歯茎にあてて~」とか、「日本語の”え”をいう時の口で”あ”という感じ~」とかの説明をされても、口の形はともかく、舌の動きを正確に把握するのは非常に難しいですが、試行錯誤しているとなんとなく近い音が出せるようになりますので、すぐに諦めないことが肝心だと思います。

Step3: Siriやその他アプリのAIを駆使して発音チェック

また、発音が良くなっているかどうかを確認してくれる「先生」は必ず必要です。

私の場合、発音が綺麗な妻にたくさん発音を直してもらいましたが、それと同じくらいSiri先生にもお世話になりました

言語設定を英語に変更し、Siriに話しかけ初めた頃は、Water, Third, Horn, Learn, Parallelなどの単語を全く理解してもらえず、「SiriはポンコツAIだ」と悪口を言うこともありましが、練習を重ねるうちにSiriはこれらを理解してくれるようになり、今となっては最高のパートナーになっています。

ちなみに発音練習の方法を調べると、「フォニックス」という言葉が良く出てきますが、これはアルファベットの文字と音の関係性・ルールを「耳から学ぶ練習法」です。

本記事では詳しく触れませんが、発音記号を覚えるのが辛い方、感覚派の方はフォニックスを試すのも良いでしょう

おすすめの発音練習用アプリ

具体的な私の練習方法として、基本的には「ELSA Speak」という携帯アプリと「Pronuncian – English Pronounce」という携帯アプリをダウンロードし、毎日30分~1時間ぐらい集中して発音練習しました。

ELSA Speak

この「ELSA Speak」というアプリは非常に優れモノです。

無料版と有料版がありますが、無料版であってもかなり大量のコンテンツが利用可能で、単語や文章をアプリ内で録音すると、どの発音がよくて、どの発音がダメだったのかをしっかり解析してくれます。

しかも発音のアドバイスが書いてあったり、スロー再生機能があったり、練習したいフレーズをブックマークする機能があったりと、非常に多機能です。あと発音の上手さをコメントと共に点数で表示してくれるので、ゲーム感覚で楽しく学べる点も魅力です。

これが本当に無料で良いの!?」と思えるほど目から鱗もののアプリですので是非ダウンロードしてみてください。

Pronuncian – English Pronounce


起動時と起動中に時々5秒の広告が入りますが、それさえ気にしなければ、非常に有用なアプリです。

各種IPA記号の発音を簡単に確認できるのは勿論のこと、各種発音記号ごとに、その音が含まれる単語が多数収録されているので、苦手な音の発音練習もとてもやりやすいです。

また、様々な発音練習動画も利用できるのも有難いです。

「UDA式30音トレーニング」(有料)

「UDA式30音トレーニング」では、日本人の苦手とする発音33パターンについて、発音のポイントがまとめてあり、サンプル音声と共に練習できます。

非常にシンプルな作りでコンテンツ量も多くないですが、ふとIPA記号の発音の確認をしたくなった時にすぐ確認できるので、結構便利です。

公式サイトはこちら

とはいえ、上記二つのアプリで事足りるので、わざわざ買う必要はなかったとも思っています。

その他に試したアプリ

上記以外にも「発音博士」やリクルートが作成した「スタディサプリ」もダウンロードして、無料版だけ使ってみましたが、練習したい発音を集中的に練習できず、私の目的に合わなかったのですぐ使うのを止めてしまいました。


まとめ

繰り返しになりますが、発音練習は結構短期間で改善される上に、スピーキング力とリスニング力の向上にも繋がるのでかなりおすすめです。

ちなみに、あくまで個人的な意見ですが、Water, Third, Horn, Learn, Parallelの発音をSiriにしっかり認識してもらえる人は発音練習する必要がないくらい発音が上手な人だと思いますので、発音練習をしなくても良いかもしれません。