・初級者には向かない。先生からのアドバイスが全部英語なので理解が大変かも。
・上級者にも向かない。エッセイの添削をお願いするにしても、一回に送れる文章は100単語まで。少なすぎて困る。
・一番向いているのは、英作文が苦手な中級者。
・色々とイラっとくる部分がある。
最近やたら広告を目にするオンライン英会話「ベストティーチャー(Best Teacher)」。
気になってちょっと調べてみると、その独自のシステムを絶賛するポジティブなレビューを多数発見。
ますます気になったので、実際に自分でも体験してみましたが、私にはちょっと合いませんでした。
本記事では、ベストティーチャーの無料体験についての私の率直な感想を纏めます。
ベストティーチャーの特徴
公式ホームページでは、『読む、書く、聞く、話す』の英語4技能がバランスよく身につくオンライン英会話サービスはベストティーチャーだけ、と宣伝されているように、ベストティーチャーのレッスンは①ライティング、②リーディング&リスニング、③スピーキング、と3つのステップによって構成されます。
他のオンライン英会話スクールと異なり、「英会話の前段階として自ら英作文をする必要がある」、という点が大きな特徴だと思います。
それぞれのレッスンの詳細は、公式ホームページや他のブログを見て貰えればと思います。
ベストティーチャーのイラっとするポイント
私は無料体験を利用した結果、自分には合わないと思えるポイントがいくつも見つかったので、有料会員になることをやめました。
ご参考までに、私がちょっとストレスを感じたポイントを以下に書いておきます。
不満①:長文の添削には向かない
ライティングレッスンでは最大5往復のチャットを講師とすることになります。
しかも一回に送れる文章は100単語までと上限が決まっています。
つまり、長文の添削をお願いした場合には、下図のように100単語送る度に、不必要で内容の薄い講師からの返信を待つ必要があり、非常に効率が悪いです。
英検やTOEFL, IELTSなどの英語試験で作成する英作文は250単語以上となりますが、もしその練習で作成したエッセイを添削してもらうとなると、最低でも3往復はチャットをしないといけません。
個人的にはこの不必要なやりとりが一番のストレスでした。
不満②:音源が機械音声
リーディング&リスニングのトレーニングでは、ライティングレッスンでのチャット内容をそのまま使って音声のオーバーラッピングやシャドーイングをすることになります。
その際に使われるAIによる機械音声が好きになれませんでした。
基本的には美しい英語を話してくれるのですが、やはりところどころ“機械っぽさ”がある為に、「本当にこれを100%真似してもよいのだろうか?」という疑問が湧き、トレーニングをするモチベーションがあがりませんでした。
不満③:スピーキングだけの練習ができない
ベストティーチャーのコンセプトを考えると仕方ないのかもしれないが、「ただ英語を話したい」という気分の時でも、まず講師とチャットし、機械音声を使ったトレーニングをしないといけません。
タイムリーにその時やりたいレッスンをできない、という点も私には合っていませんでした。
無料体験を受ける際の注意点
私には合いませんでしたが、絶賛している人も多いので、是非一度ご自身でもベストティーチャーを体験してみて欲しいと思いますが、その際に是非とも知っておくべき注意点があります。
注意点①:最後までやり切れるレッスンは一つまで!
ライティングレッスンを3つ開始すると、「無料期間中に開始できるレッスンは3つまでです」という下図のようなメッセージが出てきますが、これには要注意です。
あくまで“開始できる”レッスンが3つまでであって、最後までやり切れるレッスンは1つだけです。
最初にチャットを終えたライティングレッスンのみで、添削文の確認、リスニングトレーニング、及びスピーキングレッスンが出来ることになりますので、一つ目のレッスンは慎重に選ぶようにしてください。
注意点②:講師からのコメントは全て英語
ライティングのレッスンで最大5往復のチャットを終えると、講師からライティングの添削結果と伴に英作文のアドバイスをもらうことができますが、コメントは全て英語です。
それ故、基礎的な英語力は必須なので英語初級者は注意してください。
注意点③:北米やイギリス、オーストラリアなどの英語圏の講師は少ない
講師の多くはフィリピン人やセルビア人です。彼らの英語力は基本的にはネイティブスピーカーにも劣らないかもしれませんが、講師の中には独特のアクセントがあったり、文法に弱かったりする人もいるようです。
英語ネイティブの感覚とはちょっと違う添削をされる可能性もありますので、この点は覚悟した方がよいかもしれません。
無料体験を最大限活用する為の裏技
ベストティーチャーの無料体験レッスンでは、最初の1レッスン目の添削のみ確認できる仕様になっていますので、二つ目のレッスンのライティングの添削を確認しようとすると、下図のようなメッセージが出てきます。
しかし、実は2レッスン目、3レッスン目の添削を確認する裏技があります。
下の動画はその裏技の実例(1/10倍速)ですが、添削ページを開いてから上記メッセージが出てくるまでには1秒ほどの時間がありますので、その際に画面を超高速で下にスクロールしながら録画すれば、添削内容を確認することができます。
一回のチャットの文章量にもよりますが、上手く画面をスクロールすれば3~5回分のチャットの添削を見ることができます。是非試してみてください!
まとめ
他のオンライン英会話スクールとは一線を画したシステムですので、魅力的な部分もありますが、私には合いませんでした。
誰に向いているのかといえば、おそらく英作文能力を磨きたい英語中級者に向いていると思います。
使い方次第では、宣伝通り4技能全てを伸ばすことができるかもしれません。
一方、日本語を使えないので初級者には難しく、上級者には不便さが目立って物足りないと思います。
あくまで個人的な意見ですが、月額12,000円でベストティーチャーの会員になるぐらいなら、講師が全員ネイティブスピーカーの【Cambly(キャンブリー)】を月額7,000円程度で受ける方が良いと思いました。