カナディアンロッキーの定番観光スポットであるコロンビア大氷原。手軽に氷河を見ることができる世界有数の名スポットだが、実際に行ってみると思っていた以上に楽しいところだったので、この観光地を余すことなく満喫する為の情報を以下にまとめる。

アクセス

カルガリーからは3時間30分、バンフからは約2時間20分、レイクルイーズからは1時間45分、ジャスパーからは約1時間20分のドライブ。

また、各主要都市から送迎つきツアーが出ているので、車がない場合でも気軽にアクセスすることができる。例えば、バンフ、ジャスパー周辺アクティビティの予約ができる代表的なウェブサイト「Banff Jasper collection」のホームページから予約できる。

Banff Jasper collectionのホームページはこちら

見どころ

Discovery center

コロンビア大氷原観光の拠点となる施設がDiscovery center。バンフからジャスパーに向かって車を走らせていると、右手に見えてくる。

この施設はちょっとした高台にあるので、ここから見える景色が素晴らしい。正面には巨大なアサバスカ氷河を一望できる。

施設の内部はこんな感じ。ギフトショップでお土産を買ったり、ちょっとした博物館みたいな場所でアサバスカ氷河について学んだりすることができる。

レストランもある。

レストランのテラスからは周辺の景色を一望できる。駐車場とコロンビア大氷原の間あたりに小さめの氷河もあるが、こちらも中々立派であった。

Ice Explorerツアー

コロンビア大氷原の最大の目玉がこのツアー。当日にチケットを買おうとすると、満席になっていることが多いので、事前予約は必須。

インターネットで予約すると、上図のようなチケットを予約確認完了メールと共に受け取ることができる(予約は「Glacier adventure」のホームページから)。

チケットはわざわざプリントアウトしなくても画面に表示できさえすれば機械で読み取ってもらえる。ただし、後述するskywalkツアーの場合も一緒だが、ツアーに参加する為にはこのバーコードつきのチケットが必要となるので、もしプリントアウトする場合には、ツアー開始時刻が書いてある紙とバーコードが書いてあるチケットの両方を忘れずに持参する必要がある。

写真はGlacier adventureのホームページから引用。このツアーでは、雪上車に乗ってアサバスカ氷河まで移動し、実際に氷の上に立つことが出来る。

非常に残念なことに、私がdiscovery centerに着いた時には予約時間を過ぎてしまっていた為、このツアーには参加することができなかった。ツアーのチケットの有効期限が3日間だったこともあり、その日の遅い時間や翌日のツアーの空き状況について確認してみたが、全て満席でキャンセル待ちになるとのことであった。ということで、泣く泣くdiscovery centerから望遠レンズでツアーの様子を撮影することにした。

Skywalkツアー

Skywalkツアーに参加する為には、Ice Explorerツアー同様に窓口またはインターネットでチケットを購入する必要がある。Ice Explorerツアーとは違い、こちらのツアーは満席になりにくいので、事前予約をしなくても参加できる可能性はかなり高い。実際、こちらのツアーについても私は予約時間に間に合わなかったが、代わりに同日の遅い時間に参加させてもらうことができた。

ツアーに参加する場合、discovery center内にある上記写真の通路を通り、バス乗り場に移動する。

通路を抜けた先にはバス乗り場があり、ここからskywalkの場所まで移動することになる(Ice Explorerツアーも乗り場は同じ)。

バスに乗り込み10分ほどドライブすると、Skywalkに到着する。ここで係員にバーコード付きのチケットを見せ入場する。ツアーといってもバスを降りたら完全に自由行動となるので、入場してからskywalkまでは自分のペースでゆっくりと歩くことができる。Skywalkまでは意外と距離があり、さくさく歩いても5分くらいかかる。

途中、カナディアンロッキーに住む動物たちについて説明する展示があったり、植生についての説明があったりと、博物館的な要素があり結構楽しめた。

当然、各展示の説明書きは英語だが、入場時に無料で日本語の音声ガイドをレンタルすることができる。skywalkを100%満喫するためには是非借りることをお勧めしたい。

展示を見ながらしばらく歩くとskywalkに到着する。崖からせり出したガラス張りの歩道はなかなかスリル満点で面白かった。ただ、団体客が一同に歩道を歩いていた時は、歩道がゆらゆら揺れていたので若干不安にもなった。

Skywalkツアーに参加する際の注意点として、歩道から見られる景色は氷河が削ったV字谷とよばれる地形であって、氷河そのものは見ることができない。歩道から見える景色は美しいが、氷河を真上から見下ろせることを期待して行くとガッカリすることになる。

Foot of the Glacier

個人的に、コロンビア大氷原で一番楽しかった場所がFoot of the Glacier。つまりは氷河の先端付近。近くの駐車場までは一般車両でアクセスでき、ツアーの予約はいらない。

Discovery centerから見て、湖のすぐ左側のあたりに駐車場がある。

駐車場からはちょっとしたトレイルになっている。上の写真は5分ほど歩いて駐車場の方を振り返った時に撮った風景。

トレイルを歩いていると、2か所に過去に氷河のあった位置を示す案内板が立っていた。1982年、1992年、現在の位置を比較すると、急速に氷河が後退していっていることが実感できて、非常におもしろい。

このトレイルのもう一つの魅力が、氷河の活動履歴が刻まれた岩石。岩石の表面を観察すると擦り傷のような線がたくさん見られるが、これは氷河に取り込まれた岩石が氷河の移動に伴って擦れることでできた線構造で「擦痕」とよばれる。この擦痕からも、過去に氷河がこの地点に存在していたことが想像される。

ところどころには説明版も立っていた。

ただ、このトレイルは氷河の手前までしか行けないので、直接氷を触ることはできない。ちなみに氷河の手前には土手が出来ているが、この土手は氷河が移動しながら削り取った岩石や砕屑物、土砂などが堆積したことによってできた地形で「モレーン」とよばれる。

氷河の先端が気になったので見える場所を探してみると、左端の方でモレーンの裏側が少し見えた。望遠レンズで写真を撮ってみたけど、遠くてよくわからなかった。