東京では、毎年多くの海外・国内の旅行者がショッピングやグルメを楽しみ、寺や神社、博物館などを巡り、高層ビル群で形成された独特な街並みを楽しんでいます。
これら無数にある観光スポットの殆どは季節・気候関係なく楽しめますが、より一層楽しむ為には、やはりベストな時期を狙って観光スポットを訪れた方が良いと思います。
しかし東京の旅行ガイドや旅行雑誌を見ると、情報量が多すぎて十把一絡げになっており、逆に季節ごとの見どころが分かり辛くなっているように感じます。
東京生まれ東京育ちの私としては、折角東京に来て頂けるのであれば、「これは是非見て欲しい!」という季節感を感じることができる魅力的な東京の風景・催し物・観光地がいくつもあります。
そういう背景もあり、本記事では私が厳選した、最低でもこれだけは抑えておきたい各月・各季節のおすすめ観光スポットを紹介致します。
有名な観光地もどうせ行くならベストな時期に行きましょう!
3月下旬~4月上旬:千鳥ヶ淵(皇居)の桜
千鳥ヶ淵は東京随一の桜の名所です。
皇居のお濠の両側から水面に向かって咲き誇る桜は本当に絶景で、夜はライトアップされるので、昼でも夜でも桜を楽しめます。ボートを借りてゆっくりお花見を楽しむのも良いでしょう。
シーズン後半になると水面に浮かぶ桜の花筏が千鳥ヶ淵に更なる彩りを加え、本当に綺麗です。
有名な上野公園や目黒川の桜も非常に綺麗ではあるのですが、個人的な印象として、千鳥ヶ淵の方が東京の中心にありながらのどかで上品な雰囲気を醸し出しています。
4月上旬~5月上旬: 根津神社のツツジ
根津神社は日本武尊が創祀したと云われており、東京十社にも選ばれている由緒正しき神社ですが、ツツジで有名なスポットでもあります。
徳川6代将軍「綱重」が350年程前にツツジを最初に植え、現在は2000坪もある広い敷地には100種類3000株のツツジが咲き誇り、多種多様でカラフルなツツジはとてもフォトジェニックな光景と言えるでしょう。
4月初旬~5月初旬まで見られますが、見頃は4月中旬~下旬です。
有名な六義園のツツジも立派で素敵ですが、個人的には根津神社の方が「凝縮感」があって好きです。
5月中旬:神田大明神、浅草寺
5月の東京の風物詩といえば下町のお祭りです。
隔年で5月中旬に開催される神田祭は江戸三大祭として数えられる伝統的なお祭りで、毎年5月中旬に開催される浅草の三社祭も700年もの歴史がある伝統的なお祭りです。いずれの祭りにおいても、多くの神輿が街中を練り歩く様子はとても熱気があって魅力的な光景です。
5月下旬~6月下旬:明治神宮の菖蒲園
都心にありながら森の中にひっそりと佇むような明治神宮は、人気観光スポットであり、パワースポットとしても有名ですが、実は花菖蒲の名所でもあります。
明治神宮境内には菖蒲園があり、5月下旬~6月下旬には約150種・1500株の花菖蒲が咲き誇ります。
見頃は他にある都内の菖蒲の名所よりも少し遅く、6月中旬頃です。
境内は無料で立ち入れますが、菖蒲園への入園料は大人1人500円となっています。
なお、菖蒲園の少し先にある清正の井戸(きよまさのいど)からの湧き水が菖蒲の水源になっているのですが、なんとこの清正の井戸は富士山と皇居を結ぶ龍脈上にあることから「パワースポット」として有名です。
明治神宮では菖蒲を鑑賞しつつ、パワーももらい、その上で参拝をすると良いでしょう。
6月中旬:赤坂日枝神社の山王祭
隔年で6月中旬に開催される山王祭は江戸三大祭りだけでなく、日本三大祭りにも数えられる、非常に歴史と伝統のあるお祭りです。
王朝装束を身に着けた500人以上の人達が行列となって皇居、東京駅周辺、日本橋、銀座など、23kmもの距離を巡行する「神幸祭」が最大の見どころです。
ただ参拝するのではなく、お祭りの時期に行けばより特別な経験となるでしょう。
7月中旬~8月中旬:不忍池の蓮(ハス)(上野公園)
上野で花といったら上野公園の桜が有名ですが、7月中旬~8月中旬の不忍池では、ピンクや黄色の綺麗な蓮の花が咲きます。
蓮の花は早朝に花を咲かせ、昼頃には閉じてしまうので、上野動物園や博物館・美術館に行く前の早朝にでも是非観に行きましょう。
見頃は7月下旬~8月上旬です。
8月上旬:江戸川の花火大会
江戸川の花火大会は東京では一番人気、全国でも上位に位置する花火大会です。
2017年には139万人が花火を観に行ったようで、その人の多さも含めて東京の夏の風物詩と言えるでしょう。
8~10月:浜離宮恩賜庭園のコスモス
都内にありながら広々とした日本庭園で、季節によって桜、梅、菜の花など異なる花が見頃を迎えるので一年中人気の観光スポットです。
しかし個人的におすすめしたい時期はコスモスが満開を迎える8月~10月です。黄色・オレンジ色の花を咲かせる「キバナコスモス」は7~9月に咲き、見頃が8~9月上旬頃であるのに対し、ピンクのコスモスの見頃は9月中旬~10月頃です。
11月中旬~下旬:神宮外苑のイチョウ並木、
青山通りから明治神宮外苑の絵画館まで続く、約300mの有名なイチョウ並木です。
秋になると146本のイチョウが黄金色のトンネルと絨毯を作り出し、とても美しい光景が広がります。
一本一本の木が空に向かってスタイリッシュに伸びており、これらの木々が織りなす景色はまるで絵画のようです。
見頃は11月中旬~12月上旬です。
11月下旬~12月上旬:六義園の紅葉
六義園は五代将軍徳川綱吉の側用人柳沢吉保が作った都内屈指の日本庭園で、ツツジや桜が有名ですが、紅葉もとても美しいです。夜にはライトアップされるので、昼間とは違った幻想的な雰囲気を楽しむこともできます。
11月下旬~12月上旬にかけて紅葉は見頃を迎えます。
11月中旬~12月下旬:東京ミッドタウンのイルミネーション
東京のイルミネーションといえば、渋谷の「青の洞窟」や恵比寿ガーデンプレイスのイルミネーションがとても有名ですが、同様に東京ミッドタウンのイルミネーションも人気があります。
個人的には、東京ミッドタウンのイルミネーションは光の絨毯が一面に広がる様子がとても綺麗なのでイチオシです。
1月中旬~2月上旬:葛西臨海公園のスイセン
スイセン畑の広さは都内最大規模で、満開時には約20万本の花が咲きます。冬は見頃な花が少ない中、葛西臨海公園のスイセン畑はとても大きいので見ごたえありです。
2月上旬~3月上旬:小石川後楽園の梅
小石川後楽園は水戸光圀公ゆかりの日本庭園で国の特別史跡及び特別名勝にも指定されている人気観光地です。、庭園内には、約120本の紅梅や白梅の梅林があります。
梅の見頃は2月中旬~3月上旬です。
学業の神様菅原道真公が祀られている湯島天神も梅の名所として知られてはいますが、小石川後楽園の方が見応えあります。